午前中は社員との個人面談がつづいた。ひとりひとりと向き合う時間は、気を引き締める場でもあるし、なんだかほっこりする場でもある。
午前の部が終わり、ちょっとだけ解放感。
スタバに急ぐ足取りは、55歳のおっさんとは思えないほど軽かった(自分比)。
新作フードのトルティーヤバジルとクロックムッシュ、それからエスプレッソアフォガードをオーダー。
袋を抱えて会社に戻りながら、心の中でひそかにガッツポーズをしていたのは内緒だ。
たかがランチ、されどランチ。
こういう小さなご褒美が、午後の面談をまた丁寧にこなすエネルギーになる。
夜は鋳物組合の総会へ。
第77回という数字を目にしたとき、思わず背筋が伸びた。
77年。戦後の混乱期から高度成長、バブル、そして幾度かの危機を越えてきた仲間たちの歴史だ。
この福山の地で鋳物屋をさせてもらっていることが、じんわりとありがたく感じられた夜だった。
と同時に、心の奥で静かに誓うものがあった。ステンレス鋳物を、絶対に続けていく。時代がどう変わろうと、この仕事に誇りを持ってやり続ける――そう決めた夜だった。
帰り道、駐車場の出口の向こうに月が出ていた。雲の隙間から顔を出した月が、なんだか背中を押してくれているみたいで、少し笑えた。