2026.04.26
事務所の机を新しくし、先代からのバトンを社員へと繋いだ(4月25日のブログ)。 身の回りがスッキリと整い、次なる戦略へと脳をフル回転させている中で、ふと、10年以上前の写真が目に留まった。
それは、かつて新潟を訪れた際の一枚だ。

写真の中の私の手には、一枚の鮮やかな紅葉が乗っている。 10年以上前。まだ今よりも若く、がむしゃらに前だけを見ていたあの頃。 私は新潟の地で何を想い、何を掴もうとしていたのだろうか。
「あの時、掴もうとしていたものは何だったか?」
自問自答してみる。 当時はまだ見えなかった景色が、今の私には見えている。ハンドビームという革新的なプロジェクト、3本の柱という強固な仲間、そして地元・備後の鋳物界を支える副会長兼会計という重責。
「いまたくさん掴んでいるじゃないか。」
不意に、そんな言葉が口をついて出た。 かつての自分が夢想していた「未来」を、今の私は確実に「現実」としてこの手に掴んでいるのだ。
激動の出張ロードを終え、事務所の机と椅子、会議テーブルをリニューアルし、文字通り走り続けてきたこの数週間。 しかし、ただ闇雲に突き進むだけが経営ではない。
時には、こうして過去の自分と対話し、自分の足元を冷静に見つめ直す時間が必要だ。 今、自分が立っている場所はどこか。 これまで何を積み上げ、これから何を成すべきか。
勢いに任せて進むのではなく、あえて「間」を取る。 足元をしっかりと踏み固めることで、次の一歩はより力強く、より正確なものになる。10年前の手のひらにあった小さな紅葉は、今の私に「冷静さ」という大切な教訓を思い出させてくれた。
新潟でのあの日の空気を思い出しながら、私は静かに拳を握り直す。
掴んできた多くの信頼と実績。それらを決してこぼさぬよう、そしてさらに大きな価値を世に届けるために。 冷静な判断力と、変わらぬ情熱。 その両輪を揃えて、私は再び前を向く。
10年前の私よ、見ていてくれ。 今の私は、あの時よりもずっと大きな「光」を掴もうとしている。 福山から世界へ。足元を見据え、一歩一歩、確実に歴史を刻んでいくぞ!