2026.03.20
今日は春分の日。 祝日ではあるが、私はいつものように現場に立っていた。現場を愛する者にとって、静かな祝日の工場は、集中して思考を巡らせることのできる、ある種の特別な空間だ。

休日出勤を終え、昼食はスターバックスでテイクアウト。 以前、助手席にコーヒーをこぼすという悲劇に見舞われた苦い経験がある。今日はその教訓を活かし、そのまま車中でいただくことに。
温かいホットドッグとコーヒー。 車の窓から差し込む春の光を浴びながら、まったりとした時間を過ごす。この僅かな静寂が、午前中の心地よい疲労を癒やしてくれる。

昼食後、ふと思い立って会社近くの海へと車を走らせた。 久しぶりに立ち寄ったが、そこには変わらず美しい瀬戸内の青が広がっていた。
昔々は、夜になると「シーバスが釣れる」ということで、頻繁に通った記憶がある。 残念ながら、私にその腕前は無かったようで(苦笑)、釣果よりも、夜釣りの心地よさが一番の思い出だ。あの頃の自分と、今の自分。海は全てを知っているかのように、静かに凪いでいた。

穏やかな時間の流れは、夜になり、一気に熱いものへと変わった。 来月から入社する「新入社員」との食事会を開催したのだ。
実は今回、福山ステンレス鋳工始まって以来となる、新卒(高卒)の若者を雇用することができた。これは、会社にとって歴史的な快挙であり、私自身、非常に深い責任を感じている。
食事会には、指導役となる先輩社員も同席。 顔合わせをし、お互いの決意を固め合った。新入社員の緊張した、しかし希望に満ちた眼差し。そして、彼を支えようとする先輩の頼もしい姿。それらを見ていると、私の胸の中にも、熱い何かが込み上げてきた。
実習生が総勢9名体制となり、さらに新たな「新卒」の力が加わる。 福山ステンレスは今、これまでにないほどエネルギッシュなチームへと進化しようとしている。
新しい仲間と共に、私たちはさらなる高みへと駆け上がる。 責任は重い。けれど、それ以上に、彼と一緒に成長できる未来が楽しみで仕方がない。
さあ、福山ステンレスの新時代が始まる。 新入社員、そしてすべての仲間と共に、世界を驚かせる「日本一美しいステンレス鋳物」を、この手で鋳込んでいこうじゃないか。