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鋳物屋365日ブログ2026 【2月7日】若き御霊の声、船頭の唄、そして生命の羽音。福岡で耳を澄ませた「声」の記憶

2026.02.07

2月7日、土曜日。 横浜、福岡と続いた出張も、いよいよクライマックスです。 今日は福岡の地で、歴史の重みと、今ある命の温かさを同時に噛み締める、忘れられない一日となりました。

まず足を運んだのは、「筑前町立大刀洗平和記念館」です。

初めて伺いましたが、言葉を失いました。 特攻隊として飛び立っていった、私よりもずっと若い20代前後の若者たち。 これから確実に自分の命がなくなると分かっている極限状況下で、彼らは家族へ宛ててあのような手紙を書けたのか。 展示された遺書や遺品と向き合っていると、時を超えて若き御霊(みたま)の切実な声が、心の中に直接響いてくるようでした。 今の平和が彼らの犠牲の上に成り立っていることを、痛いほど突きつけられます。

重い心を受け止めてくれたのは、柳川の優しく流れる水でした。

名物の「川下り」。こたつ船に揺られながら、ゆっくりと進みます。 船頭さんの語りや唄が、耳に入るようで入らないような、心地よいBGMとなって流れていく。 張り詰めていた心が解きほぐされ、ただただ「いい時間の流れ」に身を委ねる贅沢なひとときでした。

そして、生きているからこその喜び、「食」の感動もありました。 創業安政年間、「元祖 若松屋」にていただいた鰻のせいろ蒸し。

これは……驚愕の美味しさでした。 熱々のせいろ蒸しを頬張った時のあの感覚。 私の唇は、いまもあの熱さと香ばしさを鮮明に覚えています。 命をいただく感謝と、美味しいと感じられる幸せが、熱と共に身体中を駆け巡りました。

さらに、その帰り道で見つけたのがこちら。

蜂蜜を軸にしたソフトクリームです。 一口食べれば、濃厚な甘さが広がり、まるでミツバチたちの羽音が聞こえてきそうな生命力を感じます。 こちらもまた、驚愕の美味しさでした。

過去の悲痛な声、川面の穏やかな音、そして今を生きる力強い生命の音。 福岡という地で、たくさんの「声」が聞こえてきそうな、魂が震える研修となりました。 この研ぎ澄まされた感覚を胸に、福山へと帰ります。