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鋳物屋365日ブログ2025 ~その324~ 神の使いに見送られ、9時間の先に見た「金沢」というご縁。

2025.11.17

11月17日、月曜日。 「全力でいく」と決めた今週のスタートは、文字通り「全力の移動」から始まりました。 今日の目的地は、石川県・金沢です。

長い道のりの途中、とあるサービスエリアで休憩のために車を降りました。 ふと、秋色の木々に目をやると、不思議な出会いが。

白いカマキリです。 古来より、白いカマキリは「神の使い」と言われ、とても縁起の良い生き物とされています。 (「画面をアップにして、いや茶色じゃないか?」なんて野暮なことは言いっこなしです。私には、白く輝いて見えましたから!) これから始まる金沢での時間が、素晴らしいものになる。 まるで、そう告げに来てくれたような、幸先の良いスタートでした。

とはいえ、金沢までの道のりは生半可なものではありません。 その距離、実に9時間。 私は何をしていたかというと、後部座席でこの「神の使い」の写真を撮ったりしていたわけですが……その間、ずっとハンドルを握り続けてくれた仲間がいます。

我らが「ハンドビーム広報」です。 9時間という、普通なら心が折れそうな長時間ドライブを、彼は文句一つ言わず、安全に私たちをこの地まで運んでくれました。 言葉では言い尽くせないほどの感謝を、まずは彼に送りたいと思います。本当に、ありがとう。

そして、長い旅路の果てに、ようやく金沢の街へ。

駅前に到着すると、煌びやかなイルミネーションが私たちを迎えてくれました。 驚いたのは、この写真を撮った時刻が、まだ18時前だったこと。 「金沢は、こんなにも日が暮れるのが早いのか?」 それとも、この美しい光が、そう感じさせるのでしょうか。 北陸の街の持つ独特の空気感と、これから始まる夜への期待に胸が高鳴りました。

そして夜は、この「ご縁」を繋いでくれた方々と、金沢の幸を囲む宴です。 そこで、また一つ新しい学びがありました。

このカニ、「香箱ガニ」というそうです。 ここ金沢では、オスのズワイガニを「加能ガニ」、そしてメスのカニを「香箱ガニ」と呼び、特にメスは禁漁期間が短く、この時期しか味わえない貴重なものだとか。 なるほど、また一つ賢くなりました。 こうして新しい土地で、新しい知識と食文化に出会えることも、旅の醍醐味ですね。 このご縁に、ただただ感謝です。

そして、いよいよ「いただきます!」 湯気と共に蒸しあがったカニを前に、もう言葉は要りません。

よく「カニを食べるときは、皆無言になる」と言います。 たしかに、黙々と身を「ほじほじ」する作業に集中しがちですよね。 でも、昨夜は違いました。

美味しいものを、素晴らしい仲間と囲んでいる。 その高揚感が勝り、カニをほじほじしながらも、話に花が咲き、笑い声が絶えない。 美味しい、楽しい、嬉しい。 まるで私に「花咲か爺さん」が降臨したかのように、会話の花を咲かせまくった、最高の夜でした。

最高の仲間(広報!)が運転してくれた9時間の道のり。 神の使い(カマキリ!)がくれた吉兆。 そして、温かく迎えてくれた金沢という街と、人のご縁。

すべてに感謝しながら、金沢の夜は更けていきました。