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鋳物屋365日ブログ2025 ~その306~ 佐賀の空が、僕を呼んでいる。飛行機雲の「X」と、山盛りちゃんぽんがくれた確信

2025.10.30

旅には、その時の自分の「心の状態」が、不思議なほど素直に映し出される。 今日の僕の心は、どうやら「最高に前向き」だったらしい。なぜなら、僕の目に映るすべてのものが、まるで僕の背中を押してくれるかのように、キラキラと輝いて見えたからだ。

10月30日、木曜日。 僕は、大切なご縁が待つ、佐賀へと向かう道中にいた。

車を走らせていると、ふと、どこまでも澄み渡る青い空に、鮮やかな「X」が描かれているのが目に入った。 二筋の飛行機雲が、見事なまでに交差している。 「特に深い意味はない」と頭では分かっている。だが、心が前を向いている時、人はあらゆる事象を「吉兆」として受け取ってしまうものだ。

この地上でも、そしてあの大空でも、たくさんの人々が活発に行き来し、それぞれの思いを「繋ごう」としている。僕が今、佐賀のお客様のもとへ向かっているのと同じように。この美しい交差は、そんな僕たちの活動を、空が祝福してくれているかのように見えた。

それにしても、と僕は思う。 今日は、本当によく空を見上げる日だ。 空には、さっきの飛行機雲とはまた違う、美しい「鱗雲」が一面に広がっている。まるで、空が僕に「もっと上を向けよ」と語りかけているかのようだ。

なぜだろう? もしかしたら、「佐賀のお客様のご要望に、なんとしてでもお応えしたい」という僕の熱い気持ちが、無意識に僕の視線を空に向けさせているのかもしれない。 そうだとしたら、なんて幸せなことだろう。 仕事への情熱が、空の美しさに気づかせてくれるなんて。 僕は、この佐賀への道中を、心の底から楽しんでいた。

そして、この「最高に前向きな精神状態」は、僕の胃袋にも、はっきりと表れていた。 昼食に立ち寄ったお店で、僕はとんでもない相棒と出会ってしまったのだ。

その名も、「肉もりもりちゃんぽん」。 オレンジ色の皿に、文字通り「もりもり」に盛られた肉と野菜。 「……おいおい、麺までたどり着けるのか、これ」 一瞬、ひるみそうになるほどの、圧倒的なボリューム。

だが、レンゲを手にし、一口、また一口と食べ進めると、不思議なことが起こった。 あれほどあった肉も、野菜も、そして麺も。 まるで、僕のお腹の中に、するり、するりと吸い込まれていくのだ。

「よく入るもんだな」 自分でも感心してしまうほどの、見事な食べっぷり。 これは、僕の胃袋が元気な証拠であると同時に、僕の「心」が、今、最高に良い状態であることの、何よりの証明だった。

佐賀の空がくれた、上を向く力。 肉もりもりちゃんぽんがくれた、前に進むエネルギー。 よし、完璧だ。 僕は、体中から力がみなぎってくるのを感じながら、大切な人が待つ、佐賀の街へと再びアクセルを踏み込んだ。僕は助手席ですけど。