2025.10.11
単純なことほど、奥が深い。そして、そんな日々の繰り返しの中にこそ、人生の本質は隠されているのかもしれない。そんな哲学的なことを考えさせられた、10月11日の朝。僕の相棒は、この無骨なトレーニング器具、「腹筋ローラー」です。
フローリングの上を、ゆっくりと前へ。限界まで体を伸ばし、そしてまた、元の場所へと戻ってくる。行っては帰り、帰ってはまた行く。そのひたむきな往復運動を繰り返しながら、ふと思いました。「これって、まるで人生そのものじゃないか」と。
挑戦しては壁にぶつかり、また立ち上がって進んでいく。地道で、劇的な変化がすぐに見えるわけじゃない。でも、この一回一回の「コロコロ」が、未来の自分を確実に形作っている。そう信じられるから、今日もまたローラーを握るのです。(それに、早く割れた腹筋にも出会いたいですしね!)
そんなストイックな自己との対話で始まった一日でしたが、午後は打って変わって、人の温もりに触れる時間となりました。向かった先は、経営者仲間が営む、僕のお気に入りのケーキ屋さんです。
会社の新しい寮のリフォームが始まるにあたり、ご近所の皆様へご挨拶に伺うための手土産を買いに来ました。オレンジ色の温かい看板が目印のこのお店は、いつ来ても幸せな香りに満ちています。
「甘いおかし」の世界に、作業着姿の「渋いおやじ」。なかなかのミスマッチかもしれませんが、店主である彼の、いつもながらの気持ちのいい対応が、そんな気まずさを一瞬で溶かしてくれます。彼の作るお菓子が美味しいのはもちろん、この人柄に会いたくて、ついつい足を運んでしまうのです。
腹筋ローラーの地道な繰り返しが自分の未来を作るように、挨拶回りという一つ一つの丁寧なコミュニケーションが、会社の未来と地域の信頼を築いていく。朝のトレーニングと午後の挨拶回り、やっていることは全く違えど、その根っこにある大切な想いは同じなのだと気づかされました。
さあ、美味しい手土産も手に入れたことですし、これから新しいご縁を繋ぎに行ってきます。未来は、日々の小さな「行っては帰る」の積み重ねの先にあるんですね。