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鋳物屋365日ブログ2025 ~その269~ 太宰府周辺、心動かされる風景を巡って

2025.09.23

今日は少し遠出して、福岡県の太宰府周辺を巡る一日にしました。目的の一つは、ライフワークとしてこつこつと続けている「日本100名城」のスタンプラリーです。

まずは「大野城」。そして、先日訪れた北九州では時間切れで押せなかった「水城」のスタンプも、今回無事にゲットすることができました。

スタンプ帳の空欄が、また一つ埋まる。このささやかですが確かな達成感が、次の旅への意欲を掻き立ててくれます。

城跡巡りの後は、近くの神社へ。太宰府天満宮からほど近い場所にある八幡宮に立ち寄ったのですが、そこで言葉を失うほどの光景に出会いました。

境内を守るようにそびえ立つ、巨大な楠。
何百年という時を生きてきたであろう、その逞しい幹と、空を覆うように広がる枝葉。見上げていると、まるでその大きな存在に優しく包み込まれるような、不思議な包容力を感じます。圧倒的な生命力の前に、人間はただただ謙虚になるばかりです。

そして、旅の最後に立ち寄った小さな資料館で、私の心を捉えたものがもう一つ。

一台の、古いブラウン管テレビです。
スイッチ一つで高画質な映像が溢れる現代とは違い、当時は画面に映像が「映る」ということ自体が、一つの大きな感動だったはずです。そして、その貴重な番組の一つひとつに、人々は心を揺さぶられていました。

便利な世の中になり、感動はいつでも指先一つで手に入るようになりました。
しかしその反面、一つひとつの出来事から得られる感動の重みは、もしかしたら昔より軽くなってしまったのかもしれない。
そんなことを、静かに佇むこのテレビの前で、ふと考えていました。

城巡りの達成感、大自然への畏敬の念、そして昔を懐かしむ心。
今日は、様々な「感動」について考える、味わい深い一日となりました。