2025.09.12
日常の中には、ふとした瞬間に未来への決意を固めさせてくれる、特別な出会いがあります。それは、仲間と囲む熱々の鉄板だったり、静かな夜に佇む愛車の姿だったり。何気ない風景が、心に深く刻まれる「出発点」に変わる。そんな力強いエネルギーに満ちた、広島での一夜の出来事です。
その夜は、同じ志を持つ経営の仲間たちとの語らいが尽きない、熱気に満ちた時間でした。話が弾み、互いの未来を語り合った食事の締めくくりに登場したのは、もちろん広島が誇るソウルフード「広島焼」。ジュウっと音を立てる鉄板、香ばしいソースの香り、そして鮮やかな青のり。いつもと変わらないはずのその一皿が、今夜はなぜか、格別な味わいを持って私の舌を駆け巡りました。実は、来る12月に私が仲間たちの前で発表者を務めることが決まったばかり。その大役への覚悟が、この広島焼の味を一層深く、力強いものに変えてくれたのかもしれません。「頑張れよ」と、仲間たちの声援がソースの甘みに乗り、熱々の生地が「お前ならできる」と語りかけてくるようでした。不思議なことに、私の味覚までもが、これから始まる挑戦に向けて力強くエールを送ってくれている。そんな心強い感覚に包まれた、決意の味でした。
仲間たちと別れ、店の外へ。心地よい夜風に当たりながら、私の頼れる相棒のもとへ向かいます。夜の闇に静かに浮かび上がる、愛車の「ハンドビーム号」、通称「イブちゃん」。そのリアガラスには、私たちの誇りであるロゴが力強く輝いています。一見すると少し intimidating(威圧的)な見た目かもしれませんが、そのハンドルを握る私は、至って穏やかで優しい男…のはずです。このイブちゃんは、単なる移動手段ではありません。私たちの夢と、向島で生まれた「ハンドビーム」の魂を乗せて走る、かけがえのないパートナーなのです。この車と共に、私たちはまだ見ぬ景色を求めて、そして私たちの技術を必要としてくれる人々の元へ、全国を駆け巡ります。今夜仲間たちと誓った思いと、広島焼から得た熱いエネルギーを胸に、これからもイブちゃんと共に走り続ける。向島から始まったこの物語を、もっと大きな未来へと発展させていく。静かな駐車場で、改めて強く心に誓いました。
仲間と味わった決意のソウルフード。そして、未来を共に駆け抜ける静かな相棒。広島の夜がくれた二つの宝物は、私の心に新たなエンジンを点火してくれました。明日からの道のりは、きっと今日よりも少し、力強く、そして確かなものになるはずです。