2025.09.06
9月に入り、朝晩の風に少しだけ秋の気配を感じるようになりました。空を見上げれば、雲の形も心なしか夏とは違うように思えます。しかし、私の視線の先にあるのは、そんな季節の移ろいよりも、もっと高くそびえ立つ「山」。そう、デスクの上に鎮座する書類の山です。
見てください、この厚み。まるで分厚い辞書のようです。これを一つひとつ整理し、入力していく作業が今の私に課せられた「宿題」。正直なところ、この光景を目の前にすると、ゴールまでの道のりが果てしなく遠く感じて、思わずため息が出てしまいます。
「ああ、気が遠くなりそうだ…」
でも、ここで立ち止まっているわけにはいきません。こんな時こそ、昔の人の知恵を借りるのです。
「千里の道も一歩から」
「ローマは一日にして成らず」
自分にそう言い聞かせ、心を落ち着かせます。どんなに高く見える山だって、一歩ずつ、一枚ずつ進めていけば、必ず頂上にたどり着けるはず。そう信じて、目の前の一枚に集中することにしました。
そんな「宿題」との格闘の日々は、オフィスの中だけで終わるわけではありません。時には、この書類の束を「相棒」として、車に乗せて移動することもあります。
後部座席に宿題の入った紙袋を乗せ、ふとバックミラーを見た瞬間、ある光景が脳裏をよぎりました。もし、急ブレーキを踏んだら…この大量の紙たちが、車内に美しくも悲惨な吹雪のように舞い散るビジョンが…!
そう考えた私は、すぐさま後部座席のシートベルトを手に取り、大切な「相棒」にカチッと装着。我ながら、とてもシュールな光景が出来上がりました。まるで、重要な誰かを乗せているかのよう。大変な状況の中ですが、このおかしな光景に思わずクスッと笑ってしまいました。
こんな風に、ちょっとした遊び心やユーモアを見つけると、重かった気持ちも少しだけ軽くなるから不思議です。
さて、ひと笑いして少しだけリフレッシュできました。大切な相棒と共に、また地道な一歩を進めたいと思います。この宿題が終わる頃には、きっと本格的な秋が訪れていることでしょう。