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鋳物屋365日ブログ2025 ~その245~ 灯台下暗し?地元民こそ見てほしい、福山城のふたつの顔

2025.08.30

8月30日、夏休み最後の週末。空の色や風の匂いに、どことなく秋の気配が感じられるようになりましたね。こんな日は、少し足を延ばして遠くの景色を見に行くのもいいですが、改めて自分の住む街の風景をゆっくりと眺めてみるのも、また一興です。

「灯台下暗し」とはよく言ったもので、あまりに身近にあるものは、その価値や美しさを見過ごしてしまいがちです。私にとって、まさにその一つが「福山城」でした。

先日、福山駅の北口を歩いていた時、思わず足を止めてしまう光景に出会いました。

バラのアーチ越しに望む、凛とした福山城の姿。 福山市が「ばらのまち」であることは市民にとって当たり前のことですが、こうしてお城の風景にバラを組み合わせる演出は、なんとも「粋なはからい」だと感じませんか?歴史ある城の荘厳さと、可憐なバラの彩りが融合したこの景色は、福山ならではの魅力が詰まった一枚だと思います。

この素晴らしい景観が、もっと多くの人の目に留まり、街の活性化に繋がっていけばいいなと、心から願うばかりです。

そして、福山城が持つもう一つの稀有な魅力が、こちらです。

この広々とした眺め、どこから撮ったものだと思いますか? 実はこれ、なんと新幹線のホームから撮影した写真なんです。駅のホーム、特に新幹線のホームからこれほど間近にお城全体を見渡せる場所は、全国を探しても非常に珍しいのではないでしょうか。

出張や旅行で福山駅を訪れた人が、新幹線の窓からこの景色を目にした時、きっと心に残る風景になるはず。この「駅近絶景」は、私たちがもっと全国に誇るべき、地元の財産だと強く感じます。

…と、ここまで熱く語っておきながら、大変お恥ずかしい話があります。 それは、「地元民は意外と行かない」という、あの“地元あるある”です。

「お城?いつでも行けるよ」 そう思っているうちに、もう何年も天守閣に登っていないことに気づきました。毎日当たり前のようにそこにあるからこそ、わざわざ訪れるきっかけを失ってしまう。きっと、同じような思いを抱えている福山市民の方も少なくないのではないでしょうか(汗)。

今回、改めてカメラを向けてみて、福山城が持つ唯一無二の魅力に気づかされました。街の活性化や、全国への発信ももちろん大切ですが、まずは私たち地元民が、その価値を再認識し、誇りに思うことから始まるのかもしれません。

8月最後の週末に感じた、小さな決意。 今度のお休みには、久しぶりにあの石段を登って、天守閣から福山の街を眺めてみようと思います。 あなたの街にも、そんな「灯台下暗し」な名所はありませんか?