2025.08.12
仕事を終え、家路を急ぐ足をふと止めさせたのは、夜空に浮かぶ大きな月でした。
街灯の光よりも優しく、それでいて深く心に響く月あかり。雲の切れ間から顔を覗かせるその姿は、まるで夜空の奥からこちらを見つめるようで、どこか怪しさと神秘を帯びていました。疲れた心を包み込み、静かにほどいてくれるような光に、しばし時を忘れて見入ってしまいました。日々の忙しさに流される中でも、こうした瞬間は確かに存在し、私たちに「立ち止まっていい」と教えてくれるのだと感じます。
そんな余韻を胸に家へ戻ると、今度は全く別の意味で心臓が跳ねる出来事が。トレーニング用のゴムを手に取り、いつものように体をほぐそうとした瞬間、突然「バチン!」という音とともにゴムが真っ二つに。まるでひとりゴムパッチンをお見舞いされるところでした。
幸い顔には当たらなかったものの、その迫力には思わず笑ってしまうほど。日常には思いがけないハプニングが潜んでいて、それがちょっとした笑い話になるのもまた面白いものです。
穏やかな月あかりと、不意のゴム切れ。同じ一日の中で、心を癒す瞬間と驚かせる瞬間が同居している。そのコントラストが、日々を豊かに彩ってくれるのかもしれません。