社長ブログ

鋳物屋365日ブログ ~その363~

2024.12.29

仕事納めの日は毎年「断捨離」を行います。
なんだかんだで不要なものが溜まっていき、いつのまにやらその不要ななものにスペースを取られている。
これは本当によくないことです、スペースにもコストがかかっておりますので有効なものにしなければなりません。
弊社で毎年行う「断捨離の日」には社員達の家庭の不要なものも対象にしております。
片付けることのスッキリ感を目で体で感じることで気持ちの良い生活スペースを作ってほしいのです。
物を購入することは容易いですが、いざ廃却となると誰かが判断をしなければなりません。
勿体ないの精神は必要ですが、物を捨てることが出来ず「いつか使うだろう」のいつかはまずやって来ません。
誰かが捨てる判断をして、実際に捨てることのできる環境を整えて、少しづつ捨てることの気持ちよさを感じていただきたいです。
最終的な着地点は捨てることではないですが、そもそも自分にとって必要な物かどうかを判断して不要な買い物をしなくて良い様になりたいです。
それは自分も含めていえることで、捨てる時のスッキリ感を長く継続することで「買う」という判断の前に「必要・不要」の選択肢を心に持ちたいです。
今年もたくさんの断捨離ができました、いつの日かこの「断捨離の日」がなくなることが一番望ましいと思うのです。
まだ続きそうですけどね。

さて鋳物のお話ですが、形には意味がちゃんとあります。
鋳物あるあるですが、その形が最後まで活躍するかといえば違うこともあります。
それはどういう事かというと素材の形を作るために存在する形といいましょうか。
なんともはかなく切ない形というものが存在しております。
でもその形がないと素材そのものが作ることが出来ないのです。
写真中央にある穴は素材を作るためだけに空いております。
でも素材として完成形になった時には穴は塞がれてしまいます。
だれもここに穴があったとは思うこともありません。
良いステンレス鋳物を作りにはこうした切なさが隠し味としてあるのです。