社長ブログ

鋳物屋365日ブログ ~その362~

2024.12.28

経験値からの見極めってどの業界にもあると思います。
とても細かい変化に気付けるようになるにはそれなりの経験を積み重ねる必要があります。
経験と意識が一つになれば精度のある見極めが出来ると私は思っております。
何かがおかしい、、、と空気感というか雰囲気で感じ取ることもあります。
明確でなくても経験を積めば積むほどに勘が鋭くなり微量な変化に気付くことが出来るのです。
各工程で「いつもと違う」という指先の感覚だったり、匂いだったり、音だったりと感覚でそれを察知します。
写真の中央あたりに黒マジックで囲っている部分があると思いますが、そこには巣が潜んでおります。
こうしてマークをしていると「言われてみれば引け巣があるよね」って分かるのですが、現場の工程の流れでこれに気付くには経験が必要です。
サイド押湯にはこうした引け巣が出ることがあると現場に教えているのです。
現状を掴みさえすれば対策はしっかりと取れますし、欠陥不具合からお客様を救うことが出来るのです。
もちろんそもそも欠陥を出さないという鋳造方案も検討し木型に反映をしなければなりません。
欠陥を見抜くことは様々な工程に課題を気付かせてバージョンアップの切欠を作るのです。

弊社の鋳物のこだわりは鋳肌にあります。
使用している砂は皆様お馴染みの「セラビーズ」です。
フレコンを開封した時のサラサラのセラビーズをみると両手で救い上げて指の間より滑り落ちるセラビーズに見入ってしまします。
数回繰り返して自己満足感を上げてから我に返るのです。
セラビーズとの出会いで弊社の鋳物が良くなったと言っても過言ではありません。
これからも弊社の鋳物はセラビーズと共に歩んでいくのです。
砂に魅了されたステンレス鋳物屋の社長の妄想は本日も絶好調です。