2024.12.18
冷やし金をテーマにしてブログを書くことがあるのですが、またしても冷やし金です。
本当に冷やし金は良い仕事をするんですよ。
我々鋳物屋が心より信頼している鋳物作りのアイテムと言っていいでしょう。
良い鋳物を作るためにはそのアイテムの特性を理解し正しく使うことがマストになります。
私が冷やし金を紹介するとき、いつもなら四角の冷やし金を使っている場面を出すのですが今回はついに、、アール部を出します。
写真の通りでアール部を強制冷却したいときには、この様に使用いたします。
エスパールを巻いて(黒い砂のこと)も良いのですが、強制冷却効果が冷やし金よりは劣ってしまいます。
アール部が引けてしまうと溶接補修もなかなか大変な仕事になりますので、手間を惜しまずアール部専用の冷やし金をセットします。
こうすることでアール部が強制冷却をされて引け巣を防げる訳です。
気を付けないといけないことは、適正なアール部専用の冷やし金を使う事です。
大きかったり、小さかったりすると砂の締め込みが甘くなり、砂チリを発生しかねません。
冷やし金を使う時は、特に砂の締め込みは気を付けねばなりません。
さて別の鋳物のお話をば。
木型の上に薄い鉄板が差し込まれているのがお分かりいただけるでしょうか?
その鉄板の名は「見切り板」と言って、砂型を板を境に分ける役目をしております。
なぜ砂型をわざわざ見切って分ける必要があるのでしょうか、それには重要な役目があるのです。
木型に砂を詰めていくわけですが、詰め終わって砂を固めた後は木型を抜き取らねばなりません。
抜き取り易い木型もありますが、写真の様に渦をまいているタイプの木型は何パーツかに分けて造型をして固めることが必要です。
一体型の砂型だと木型を抜き取ることが出来ませんので、見切り板を使ってパーツ分けをするのです。
抜き取るために見切り板を使用するのですね。
砂型を実際に見切っている場面があったらまた改めて紹介しますね。