社長ブログ

鋳物屋365日ブログ ~その341~

2024.12.07

真っすぐなところが一部もないケーシングのボリュート部は最高な曲線だと思う。
流れるような曲線と、こんな言葉を聞いたことが何度かありますがまさにそれだと思う。
水の様な流体性がよい液体から、紙パルプの様な少し繊維質がある流体物まで様々なものを吸込み吐き出している訳です。
大切なものをしっかりと供給するためにステンレス鋳物は活躍しているのです。
その中でも芯取造型は難易度がとても高い工程と言えます。
表面的な綺麗さは当然として、素材の内面の形を作るので、砂も崩壊し易くしなければなりません。
素材の中に砂が残っていては素材欠陥となりますからね。
1650℃の溶けたステンレスの湯にも耐えながら崩壊し易い特性を備えております。
一度きりの使用ですが、そこに全ての技術を注ぎこんで造型をしています。
弊社は基本的にワンサンド(1種類の砂)ですが、スポットで別の砂を使うことがあります。
セラビーズを主体として、アルサンドという砂もスポットで使用しています。
強制冷却効果がある砂ですので、押湯が取れない場所に使う砂がアルサンドです。
写真の素材を鋳込むことが楽しみでなりません。
鋳物が作られる工程は何十年経ってもワクワクが止まりませんね。

昨日は新規のお客様と打ち合わせ及び懇親会がありました。
仕事に取り組む姿勢や変化していく方向性、商品の特性などをお聞きしながら今後の流れに意識を向けました。
しっかりとした素材を製作すことも大切です。
会社と会社、人と人の繋がり、信頼関係を構築していきよりお互いが活性出来るように時間を積み重ねたいです。
新しいことが始まる、朝の静かな芦田川の土手沿いを会社に向けて走る気持ちの良い朝です。