2024.12.04
ステンレス鋳物は押湯の方案がたくさん設置する必要があります。
そのために素材の形状を一旦埋めてしまうとか、形状をなくす時があります。
素材の形状を優先したいのは山々ですが、それに拘っていると鋳造欠陥に繋がるリスクが高まります。
仕上げの仕事を効率化していきたいと思いますが、まずは品質が一番なのです。
写真は押湯をガウジングにて切断したところです。
ガウジングでの切断するので形を出すことにテクニックが必要となります。
ガウジング棒(φ12x300)でスパークさせながら形を出すわけですから、どの角度で棒をあてたらよいかは経験値がものいいます。
私も一瞬ガウジングをしたことがあるのですが、誰でもスパークはしますが、形状を正確にだしていくことは経験の積み重ねですね。
写真ガウジング跡はまず段差を出し、そして曲線を出すことの2つを同時に行なっております。
慣れていないと段差の肉を残し過ぎたり、曲線を食い込ませて溶接肉盛り手直しになってたりと、行うと見るとでは全く違う仕事となります。
お客様のもとに納品するときはキッチリ形を出して、どこに押湯があったのか分からい様に仕上げをして納品します。
でも鋳物を知っている人が見ると押湯の後は分かりますけどね、ぱっと見は性能に影響ないですが印象は凄く大切だと私は思うのです。
同じ形が集合している形状の鋳物はどこが難しいのでしょうか?
それは一目見てその形状の比較が出来てしまうからなんです。
これは結構気を使って造型をしていると思います。
一つの山は綺麗に形状がでている、でもたまたま隣の山が砂の締め込みで形状に不具合あった場合、、、そう直ぐに隣りと比較出来て違いが判ってしまうのです。
一山一山を確実に自分の指先で感じながら造型をしてくことが良質なステンレス鋳物作りに繋がるのです。