2024.11.28
ステンレスの板を電気炉で溶解して砂型に流し込むわけです。
鉄工所様で使用されたステンレス板のきれっぱしを材質別に集めて、出来る限り汚れ落として、形も大きさを揃えたり。
金属を収集する業者様はかなり気を使うと思いますが、そうした工程を経て鋳物屋に材質別に分けたステンレス板が届くのです。
それを再利用するのが鋳物屋です。金属の再生事業と言えるでしょう。
先ほど書きました「汚れを落とす」って部分は非常に重要なことなんです。
汚れ、例えば油分が付着しているとか、ビニールテープが貼られているとか、そんなステンレスの板があったとしましょう。
溶けたステンレスの中に油分やテープ類が付着している状態で入っていくと湯が暴れだします。
暴れる弾ける、かなり危険な状態になります。
私が溶解をしているときは、投入するステンレスの板を一枚一枚確認をして投入していたもんです。
今の担当者もそうしています。安全第一です。
話しは突然に変わりますが、写真のサイコロ状の金属はお馴染み「冷やし金」という鋳物屋の現場にはよくあるアイテムです。
表面を研磨しているのは、凸凹をある程度平たくしております。
砂型の中に埋めて溶けたステンレスに触れるようセットします。
溶けたステンレスと固まった金属が触れ合うわけですから、その触れ合った部分は早く固まる訳ですね。
これが冷やし効果です。
数キロの金属の塊なら気合いで持ち運ぶことも出来ます。
しかし人間ですから限界というものがあります。
私は筋トレをしておりますが、さすがに写真の押湯は持ち運んで電気炉に投入は出来ません。
この写真の押湯は1個が50kgあります。無理っす。
ですので天井ホイストで吊れるようにフックをかけれる工夫を施しております。
よろしくお願いいたします。