2024.11.01
手込型という木型の作り方があります。
写真はその手込型(現物木型)で造型をした場面です。
全景は映しておりませんが、雰囲気はなんとか分かっていただければ幸いです。
木型の作りには大きく分けて弊社では2パターンあります。
それは「手込型」と「定盤型」です。
定盤型とは、手込型の木型を定盤に取り付けている状態をいい、造型がとてもしやすくなります。
定盤の上に取り付けているので、鋳造方案も木型上に組むことが出来て造型がとても安定します。
手込型は定盤についていない分、木型製作費用が抑えられますが造型難易度が上がってしまいます。
鋳物作りを安定させるには「定盤型」がおススメです。
写真のように手込型で造型した後工程は、砂型より木型を取り出さなければなりません。
写真の手込型では、木型を取り出しするために木型にネジをたてて引っこ抜く必要があります。
木型に直接ネジを打ち込みますので、当然として木型は痛んでしまいます。
しかも木型は平らではないので、砂に埋まっている部分に高さの変化があることがほとんどです。
その埋まっている高さの変化を理解しながら、木型を引っこ抜く力を強弱させるのです。
これが難易度が上がる理由になります。
上手くいかない場合は砂型が破損してしまい、素材に悪い影響を与えてしまいます。
木型にもダメージが蓄積してしまい修理回数が増えてしまいます。
ですので木型整備は定盤付けが断然良いといえるのです。
それぞれの写真の木型をしっかりと抜き取って、良い砂型を作ります。
そうすることが良いステンレス鋳物に繋がるのです。
本日も一生懸命に精度よく造型をしていきます。
誤解のないようお伝えしますが、手込型でも正確に取り扱えば良いステンレス鋳物は出来ます。
そのポイントとは、木型の作りと状態を正確に把握することです。
良く現場に伝えることは、木型をしっかりと見なさい。これ良く言います。
全ての答えは木型にあると言っても過言ではありません。