社長ブログ

鋳物屋365日ブログ ~その256~

2024.09.14

「むむむっ!」これは良くないですね。
会社のブログですので良いことを選んで載せたいですが、今回のブログは良くないことです。
ただ良くないことから目を反らしてはいけません、しっかりと真正面で受け止めて改善せねば!
良いステンレス鋳物を作るには、こうした改善の積み重ねの上にあるのです。
失敗を恐れることはないですが、逃げては絶対にいけないのです。
この度は形状が上手く出ていない鋳物がのお話です。

鋳物砂で形を作っていますので、造型が完了しましたら砂型の清掃をいたします。
造型時に砂を削ったり余分な砂を落としたりと、とにかく砂が散乱することが多いんです。
鋳物形状は複雑で、表面的に目視で確認がしやすい箇所もあれば、その反対で懐中電灯で覗きこまないと確認ができない箇所もあります。
エアーブローで砂を吹き飛ばすという清掃は造型の工程の中に組み込まれておりますが、完全ではありません。
やはり一番の精度ある確認は人の目になるのです。
その人の目もどこまで意識高く砂型と向かい合っているかで見極め度合いが違ってきます。

今回の原因となぜ見抜けなかったかを解説します。
写真の様に角が綺麗に出ておりませんね、ここには本来除去しなければならない砂が溜まっていたのです。
そのままステンレスを流し込んでしまったのが原因です。
造型した砂型はほぼ同じ砂を使っております、砂がたの表面も同じ色身をしております。
今回の写真の部分も同じ色の砂で造型されておりますので、目視確認がし難い箇所に同じ色の砂が落ちていても分かりにくかった。
この様なことはよくある事なので、だから意識高く確認しないと見抜くことができません。
現場の失敗は私の責任です。