社長ブログ

鋳物屋365日ブログ ~その198~

2024.07.18

ステンレスを鋳込むときに鋳速スピードが必要な時が多々あります。
鉄に比べて流れにくい性質をしているステンレスのお湯ですので勢いよく流す様に工夫をしております。
その工夫とは方案によるものが多くあり、その他にはステンレスの湯を流し込みやすく入口に工夫を施すこともあります。
溶けたステンレスが素材の全体にくまなく回り、形状がしっかりと綺麗に作られるように湯の気持ちになって方案をいたします。
湯が流れ、ガスが巻き込まれない様に流れてガス穴から上手く逃げていく。
スリーブに湯が昇ってき、ガスも勢いよく抜けて発火している鋳込み場面を見ると良いステンレス鋳物ができる実感があります。
時には鋳速スピードが勢い付きすぎてこぼれてしまうこともあります。
スリーブから溢れて金枠より流れ落ちるギリギリで凝固したステンレスに、どこか芸術性を感じてしまいます。
時が止まっているかのような凝固したステンレスを回収して再溶解をするのです。
すると時が動き出すようにステンレスはまた動き始めるのです。
さて本日も暑さが厳しいですが、頑張りましょう!