社長ブログ

鋳物屋365日ブログ ~その155~

2024.06.04

溶けたステンレスを砂型に流し込んだ時に、僅かな隙間に湯が流れ込んで出来たペラペラ部分を「バリ」と言います。
1mm程度のバリですが人間の力では到底除去することは出来ず、機械の力を借りて除去をしていきます。
そもそも論としてバリを咲かせないのがベストなのですが、砂型に中子(芯取)をセットするとき、若干の遊びを作ったりします。
遊びはとても大事なことで、遊びがないと砂型と中子がぶつかって砂の破損にも繋がり、素材に悪い影響を起こしかねません。
ですのでバリは全て悪いものではなく、あえてバリを咲かしてるケースもあります。
下の写真の素材には、溝を覆うようにバリが咲いておりました。
次の写真はバリを除去する前の写真になります。

バリが咲いている状態です。
このバリをガウジングである程度除去して、羽根を形にグラインダー及びサンダーにて形成をしていきます。
その仕事を考えるとバリは無い方がよいのですが、上記で述べた鋳物特有の事情で仕方のないことかも知れません。
ただ少しでも現場の効率を考えてバリが少なるようにも考えていきます。
引き続き良いステンレス鋳物作りに一生懸命取り組みます。