社長ブログ

鋳物屋365日ブログ ~その151~

2024.05.30

溶けたステンレスを砂型に流し込むのが鋳込みという仕事になります。
かなりの高温、1650℃で出湯して砂型に鋳込まれる時は約1620~1630℃位になります。
溶けているという事は、熱を伝え続けてない限り温度が下がっているという事です。
温度が下がったステンレスは湯の流れが悪くなるのです。
例えば、サラサラのお水は形の隅々まで行きわたりますが、水飴のようにどろどろとした状態だと隅々には行きわたりません。
そんな状態が鋳物にも発生するのです。
それを鋳物用語で「湯シワ」「湯境」と表現します。
写真でいうとフランジの角が丸くなってしまっている部分が形状欠陥となります。
溶接で直すことも可能ですが、弊社では社内不良として扱い再造型・再鋳込みとなります。
こういった良くない事例も社内でしっかりと共有して常に良いステンレス鋳物を作る意識を高めております。