社長ブログ

鋳物屋365日ブログ ~その145~

2024.05.24

ステンレス鋳物の形を出すためには、先ずは精度ある「形」と「空間」を砂で作るのです。
弊社の使用している砂は以前にもご紹介した「セラビーズ」という人口砂を使っております。
その砂の使用歴は長く、平成4年から使っていると思います。
この砂との出会いがあるからこそ、今の福山ステンレス鋳工があると言っても過言ではないと思うのです。
たくさんの業者様に助けていただき、相談にも親身になって対応をしていただき、振り返れば感慨深いものがあります。

形と空間のお話し。
鋳物素材はそこに存在している形ある手で触り感触を感じることが出来る物体です。
しかし空間は目で確認をしているのですが、空間が空間として形を確認できるのでは物体があるからです。
何もない空間に丸い鋳抜き穴を感じることは出来ません。
鋳抜き穴を開けるためには砂型で形を作らなくてはいけません、それが芯取という砂型です。
・素材本体は砂型で「空間」を作り
・鋳抜き穴は砂型で「形」を作る
鋳込みを行った後はそれぞれが反転する。
本日もその反転を楽しみながら良いステンレス鋳物を作っていきます。