社長ブログ

鋳物屋365日ブログ ~その144~

2024.05.23

ステンレス鋳物が冷えて固まる時に収縮するので、その部分には押湯という余分目のお湯を設けます。
凹んだり穴が開いては不具合になってしまう部分に設置するのが押湯方案です。
鋳物素材の形状は複雑なものもありますので、全ての部分に押湯を設置することが難しいのです。
でも押湯を設置しないと欠陥が出るので鋳物素材として使えないのではと心配になりますね。
しかしそんな場所に使う方案があります。
その名も「冷やし金」方案と言います。
写真の四角い跡が残っていると思いますが、その部分にはサイコロ状の金属をあてておりました。
溶けたステンレスがその冷やし金に触れることになりますので、どんな現象が起きるかというと「強制冷却」がおきるのです。
要するに早く固めて表面に凹みや穴を出さない様にするのです。
四角の後はグラインダーで綺麗に擦って出荷をいたします。
いろんな形がありますので都度最適な方案をいつも考えて鋳物に反映をしております。
本日も変わらず良い鋳物作りに注力いたします。