社長ブログ

鋳物屋365日ブログ ~その121~

2024.04.30

写真は鋳込みをしたステンレス鋳物です。
その素材よりニョキっと出てる円柱状のものがありますね。
それは「押湯」という名前になります。
その円柱の押湯は素材ではなく、素材を良質な鋳物にするために必要な部分なんです。
金属は冷えて固まる過程で収縮する性質を持っています。
例えば鋳物素材そのままの形、押湯をなしにして溶けたステンレスを流し込んだらどうなるでしょう?
それは間違いなく不良品となります。
本来出ておかねばならない寸法が出ていない、穴が開いてはいけない部分に空洞が出来るなど。
素材の各所に欠陥が出てしまします。
その欠陥が出やすい部分を想定して、その場所を狙って押湯を設けるのです。
寸法が変わってしまいそうなところ、空洞ができそうなところに余分目にお湯を与えるという意味で「押湯」と呼んでいます。
弊社は連休中日に3連勤、カレンダー通りの出勤体制です。
本日もお客様のご要望にしっかりと応える良いステンレス作りを目指します。